小説『私は元気がありません』長井短

気分転換

怖い小説だなと思いました。

怖いというのは、ホラーとかそういうことではありません。

女心を丸裸にしているようで、読んでいて、はっとさせられます。

この物語は、若い頃から一緒に遊んできた二人の女性のお話です。

もうお互いにいい年になっていますが、月に一度、二人で家飲みをします。

お酒を痛飲しながら、学生の頃の話、共通の友人の話など、いつものお決まりの会話。

昔の関係性のまま、まるであの時から時間が止まったかのよう。

変わりたくないのか、変わることができないのか、もうわからなくなっています。

本当はあの時のようなお酒の量など、とうに飲めなくなっているのに。

本当はあの時のようなノリなど、とうにできなくなっているのに。

本当はあの時のような元気など、とうになくなっているのに。

少し思い当たる節もあり、こんな小説をかけるなんて、すごい人だなと思いました。

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