『ママはお医者さん』 あさのあつこ(作) 本田亮(絵)

読書感想文向け

《小学校低学年・中学年向け》 【私の評価】★★★★★(90点)

講談社から出ている、シリーズ「おしごとのおはなし」のお医者さん編です。

以前に、同じシリーズで、保育士の本を読み聞かせしたところ、娘がとても楽しんでくれました。

その時の感想は、こちらの記事をお読みください。

『なないろランドのたからもの』 井上林子(作) 山西ゲンイチ(絵)
《小学校低学年・中学年向け》 【私の評価】★★★★★(95点)保育士のお仕事のお話です。この本を選んだきっかけは、娘に「将来は何になりたいの?」と聞いたところ、「ほいくしの先生」と返ってきたことがあったからです。保...

そこで、今度は「お医者さん」のお話にしてみました。

娘が幼いころ、お人形さんでお医者さんごっこをして、よく遊んでいましたので、娘も少しは興味があるかなと思ったからです。

この作品は、題名のとおり、ママがお医者さんをしている少女(みおちゃん)の目線から、お医者さんのおお仕事について、その大変さや、素晴らしさを描いています。

お医者さんが一人しかいない村で、奮闘するママ。

みおちゃんは、忙しくてなかなかかまってもらえないことに、寂しさを感じ、ママを嫌っていきます。

そして、ある日、みおちゃんは熱を出してしまい…。

単に、お医者さんの仕事を描いているだけではないことが、この作品の魅力です。

忙しいママに対する、みおちゃんが抱く負の感情や、それを乗り越えてたどり着く先など、

子供のこころの動きが、丁寧に描かれています

作者のあさのあつこさんは、小説家であり、児童文学作家です。

『バッテリー』の作者だと言えば、おわかりになる方も多いのではないでしょうか。

あさのさんの作品には、少年少女が、悩みながらも成長していく姿を、ありのままに、豊かに描く良作が多いです。

本作品も、みおちゃんを通して、揺れ動く心の動きが、とてもよく表現されていて、読んでいて、心の中で共感できます。

じっくり味わい、読書感想文を書く作品としても、おススメです。

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