第5話 いざ、お墓探し
亡くなったお母さんのお墓をどうするか、夫とともにお父さんと話し合いました。
お父さんの意向としては、納骨堂よりは、お墓を建てたいとのことでした。
次に問題になったのは、建てる場所でした。
息子夫婦のところよりは、やっぱり自分たちがいる場所で建てたいとのことでした。
そうなると、先のことが気になります。
私たちが、そのお墓に入るのかは、まだわかりません。
もし入らないのであれば、将来的には親の墓じまいをして、そのお寺の納骨堂に納めるか、あるいは私たちの墓に移動させるなどを考えることが必要になります。
先々のことをどこまで今、決めるべきか。
先の話はまだわからない。
うちの家族の結論としては、将来的な部分は結論を出さないものの、頭に置いておいた上で、お父さんの希望を優先することにしました。
お墓探し
お墓については、まずはネットや資料請求などで候補を3つ程度に絞り込み、その後は直接、見に行くことをお勧めします。
直接、見に行った方がよい理由は3つあります。
一つ目は、直接見ると、眺め、日の当たり、お墓の大きさや墓地のきれいさなど、パンフレット等ではわからないことを感じることができるからです。
二つ目は、実際にお墓に行ってみると、どれくらい時間がかかるか、アクセスはよいか、実感することができます。
特に、両親と離れて暮らしている場合は、お墓参りする時のアクセスの良さは考慮に入れる必要があると思います。
三つ目は、非公開情報に出会える場合があることです。
担当者から、「今、あの区画を整備しているので、もう少し待てば募集を開始しますよ」といった、公開していない情報を教えてくれることがあります。
最近、多くの墓地では区画拡張をしていますので、そういった情報も入手・検討し、自分の目で見て、確かめた上で、決めることがよいと思います。
おわりに
お墓は、かなり自由度があるものです。
親族は同じお墓に入れますし、長男が代々継がないといけないというルールもありません。
既にある親族のお墓に入るという選択しも、考慮していいのです。
また、新しくお墓を建てる場合は、その後に入る人がいなければ、無縁墓になってしまう可能性があることは、考えておいた方がよいことを学びました。
最近は、納骨堂ですとか、お墓に入らない形(散骨、手元供養)もあります。
お墓については、固定観念にとらわれず、どのような形が、自分や後々の世代のためには一番よいのか考えてみることが、なによりも大切だと思います。
人の価値観、スタイルが様々なように、お墓の形も、いろいろあっていいのです。
それぞれのご家族に合った形のお墓が見つかることを、祈っています。